フォード Ka クラッチペダルを踏んでもギア(シフト)が入らないので修理します。

フォードのKAというお車をお預かりしました。
 
初めての修理のご依頼、ありがとうございます。
 
「クラッチを踏んでもギアが入らず、スムーズに運転できません。
 
直していただけますか?」というお話です。
 
 
 

 
当店にてこちらのお車をお取り扱うのも初めてです。
 
街中でもほとんど見かけることのないほどの希少車なので、
 
メンテナンス部品の供給状態が心配です。
 
 
 
 

 
まずはギアが入らない理由を探しました。
 
クラッチペダルがスカスカでしたので、油圧系統の不良ということが分かりました。
 
マスターシリンダーは正常なようで
 
ミッション内部のオペシリンダーの破断ということのようでした。
 
 
 

 
オペレーティングシリンダー…
 
部品商さんからは「在庫数未確認」「納期未定」という連絡がありました。
 
オーナーさんからは時間がかかってもよいのでお願いしたいということでした。
 
しばらく探してもらうことにします。
 
 
 
このまま部品が見つからないのであれば、類似した形状の国産車部品の流用や
 
数少ない中古車を入手してそこから部品を外して使うなども考えておりましたところ・・・
 
 
 
2週間ほどたって国内の店舗在庫をあたってもらいどうにか1台分確保できました。
 
ほっと一安心。
 
 
 
部品が見つかりましたので、作業を始めます。
 
ミッションケースの中で何が起きているのか、ベルハウジングを外します。
 
 
 

 
クラッチは正常なようです。
 
フルードをためているカップがブレーキとクラッチと兼用となっています。
 
預かったときには液量が足りず、インパネのブレーキランプが点灯しておりました。
 
 
 

 
レリーズシリンダーから漏れ出したフルードがベルハウジング内を汚しています。
 
 
 

 
新旧シリンダーの比較です。
 
形状、材質が変更してありました。
 
よく見ると流入方向が逆になっていました。
 
 
 

 
ミッションハウジングは洗浄しておきました。
 
 
 

 
レリーズシリンダーを取り付けたところです。
 
 
 

 
油圧ラインは出入り口の向きが逆になったのでレイアウトは変更しました。
 
部品のマイナチェンジがあったようです。
 
 
 

 
ブレーキフルードはクラッチフルードと兼用となっちましたので、
 
エア抜きと併せてフルード全交換しておきました。
 
 
 

 
マウント、シフトリンクを取り付けていきます。
 
 
 

 
ミッションオイルも新調して。
 
 
 

 
エンジンルームを元通りにして。
 
 
 

 
出来上がりです。
 
ペダルフィールがよみがえり、シフトも気持ちよく入るようになりました。
 
ミッション内部のギアが傷む前に修繕できて良かったですね。
 
何より、純正部品が入手できたのでホッとしました。
 
取り出した再利用可能なクラッチディスクは残量が残っていたので、
 
今後のためオーナーさんが保管しておくことになりました。
 
 
 
お待たせしました。
 
当店をご利用いただきましてありがとうございます。
 
 


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