S14シルビア 半クラッチの領域を広くしてほしい


 
購入して間もないS14シルビアです。
 
クラッチペダルの踏力が必要で半クラッチの領域が狭く扱い辛いとのことで
 
クラッチディスクやカバー、そのほか関連部品の変更のご依頼をいただきました。
 
 
 

 
現状の様子を見るため試走します。
 
確かにペダルが重く、半クラが少ない印象です。
 
慣れていないと いきなりつながりショックが不快なときがあります。
 
おそらくメタル系のディスクが入っている感じがします。
 
 
 

 
ミッションを下ろしてみるとNISMOのロゴが見えました。
 
10年以上前のメタルツインディスクモデルのようです。
 
カバーにアルミ素材を使用して軽量でスポーツ性能は高く、まだ使用できるもののようです。
 
但し今回のオーナーのご要望から遠いので取り外すことにします。
 
 
 

 
おろしたミッションケース内に汚れと錆があります。
 
 
 

 
きれいにしておきます。
 
 
 

 
外したクラッチ、フライホイールです。
 
ハイパワーエンジンに使うモデルのようです。
 
オーナーは街乗りを快適にしたいとのことなので変更は正解と思われます。
 
 
 

 
目ネジの部分にレリーズフォークの支点、ピポッドを取り替えます。
 
 
 

 
緩まないようにネジロック剤を塗布します。
 
 
 

 
今回取付けるクラッチ部品です。NISMOのスポーツクラッチキットです。
 
大幅なパワーアップの予定がなければ
 
現在のエンジン仕様からしてこの辺りでスポーツ性能は十分だと思います。
 
半クラッチの領域が多く、扱い易いクラッチセットです。
 
 
 

 
エンジン側のベアリングとオイルシールです。
 
当店ではミッションを下ろすたびにこの部品は保全として交換するようにしています。
 
のちのオイル漏れやミッションからの異音の原因となるものに対処します。
 
 
 

 
エンジン背面です。少しお掃除しておきました。
 
クランクシャフトリア側のオイルシールとパイロットベアリング交換しておきました。
 
 
 

 
レリーズベアリングは新調します。
 
ほか、フォーク、スリーブは洗浄後にグリスアップして再利用します。
 
 
 

 
ベルハウジング内部は準備完了です。
 
ディスクハブと接合するスプライン部も
 
薄っすらとグリスアップしてクラッチの切れを良くします。
 
 
 

 
フライホイールが変更されたのでボルトも新品を用意します。
 
 
 

 
カバーボルトとワッシャーも純正品に戻します。
 
 
 

 
芯出し準備です。
 
 
 

 
「RS420」ニスモカバーの品番です。
 
 
 

 
ミッション載せ完了です。
 
オペレーティングシリンダーをつければミッション周りは作業完了です。
 
 

 
フロントパイプ用スタッドボルトです。
 
ついでに交換しておきます。
 
 

 
アウトレットパイプ側の目ネジは修正しておきました。
 
 
 

 
暫くはこれで行けそうですね。
 
 
 

 
室内側の残り作業です。シフトレバー戻しほか内装まで元の状態にします。
 
 
 

 
これで出来上がりです。
 
試走してみたところ、作業前とは比べ物にならないくらい扱い易い
 
・・・まあ純正に近い感じで乗りやすくなっています。
 
ベアリングの音も出ず静かです。
 
ご要望通り快適通勤仕様になりましたでしょうか?
 
 
 
お引渡しをしてから2週間後に調子をうかがいました。
 
ペダルは軽く(軽すぎるとおっしゃっていました。)
 
半クラが広く扱い易さは思っていた以上とのことでした。
 
お役に立てたようでよかったです。
 
当店をご利用いただきましてありがとうございました。
 
 


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